2社間ファクタリングとは?仕組み・手数料・メリットをわかりやすく解説

2社間ファクタリングとは、利用者(売掛債権の保有者)とファクタリング会社の2者だけで完結する売掛金の買取サービスです。売掛先(取引先)に通知されないため、取引関係に影響を与えずに資金調達できるのが最大の特徴です。

この記事のポイント

  • 2社間ファクタリングは売掛先に知られずに最短即日で資金化できる
  • 手数料相場は8〜18%(3社間の2〜9%より高いが、秘密保持・スピードで優位)
  • 2020年の民法改正で譲渡制限特約があっても債権譲渡が有効に
  • 手数料1%〜の会社もあり、会社選びでコストは大きく変わる

「売掛先に知られたくない」「急いで資金が必要」というニーズから、2社間方式はファクタリング利用者に最も選ばれている契約形態です。日本のファクタリング市場は2024年時点で約1,835億米ドル規模に達し、2033年には3,617億米ドルへ成長が見込まれています(IMARC Group, 2025年)。

本記事では、2社間ファクタリングの仕組みをわかりやすく解説し、手数料相場、3社間との違い、メリット・デメリット、おすすめのファクタリング会社まで紹介します。

2社間ファクタリングの仕組みとは?

2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の2者だけで契約する仕組みです。売掛先には一切通知されません。取引の流れは次のとおりです。

取引の流れ(4ステップ)

  1. 申し込み:利用者がファクタリング会社に売掛金の買取を申し込む
  2. 審査:ファクタリング会社が売掛先の信用力や請求書の内容を審査する
  3. 契約・入金:審査通過後、売掛債権の譲渡契約を締結し、手数料を差し引いた金額が入金される
  4. 売掛金の回収・支払い:売掛先から利用者に売掛金が入金されたら、その金額をファクタリング会社に支払う

ポイントは、ステップ4です。2社間ファクタリングでは、売掛先は通常どおり利用者に代金を支払います。利用者はその入金額をファクタリング会社に送金します。売掛先から見ると、通常の取引と何も変わりません。

3社間ファクタリングとの違い

3社間ファクタリングでは、売掛先にも債権譲渡が通知されます。売掛先はファクタリング会社に直接支払うため、利用者を経由しません。

比較項目2社間ファクタリング3社間ファクタリング
当事者利用者・ファクタリング会社利用者・ファクタリング会社・売掛先
売掛先への通知なしあり(承諾が必要)
手数料相場8〜18%2〜9%
入金スピード最短即日〜数時間数日〜1週間
審査の厳しさやや厳しい比較的ゆるい
債権譲渡登記必要な場合あり不要な場合が多い

2社間ファクタリングの手数料相場はいくら?

2社間ファクタリングの手数料相場は**8〜18%**です。3社間(2〜9%)と比べて高めですが、これはファクタリング会社が負うリスクの差に起因します。

なぜ2社間は手数料が高いのか

2社間ファクタリングでは、売掛先がファクタリングの存在を知りません。そのため、以下のリスクをファクタリング会社が負います。

  • 二重譲渡リスク:利用者が同じ売掛金を別の会社にも譲渡する可能性
  • 架空債権リスク:実在しない売掛金で申し込まれる可能性
  • 使い込みリスク:売掛先から入金された金額を利用者がファクタリング会社に支払わない可能性

これらのリスクをカバーするため、2社間は手数料が高く設定されています。

手数料を左右する要因

手数料率は一律ではなく、以下の要因で変動します。

  • 売掛先の信用力:上場企業や官公庁など信用力が高いほど手数料は低くなる
  • 売掛金額:金額が大きいほど手数料率は低くなる傾向
  • 支払期日までの日数:期日が近いほどリスクが低く、手数料も低い
  • 利用回数:リピート利用で実績が蓄積されると手数料が下がるケースが多い
  • 債権譲渡登記の有無:登記を行うとファクタリング会社のリスクが下がり、手数料も低くなりやすい

なお、ファクタリング手数料自体には消費税はかかりません。詳しくは「ファクタリング手数料の消費税・仕訳」で解説しています。

2社間ファクタリングのメリットは?

2社間ファクタリングには、他の資金調達方法にはない独自のメリットがあります。

1. 売掛先に知られない

最大のメリットです。ファクタリングの利用が売掛先に通知されないため、取引関係に影響を与えません。「資金繰りが厳しいのでは」と懸念されるリスクを避けられます。

取引先との関係を重視する中小企業やフリーランスにとって、この「秘密厳守」は非常に大きな価値です。

2. 最短即日で資金調達できる

2社間ファクタリングは、売掛先の承諾手続きが不要なため、スピーディーに資金化できます。オンライン完結型のサービスなら、申し込みから最短数時間で入金されるケースもあります。

銀行融資では審査に数週間〜数ヶ月かかるのが一般的です。急な資金需要には2社間ファクタリングが有効です。

3. 自社の信用力に関係なく利用できる

ファクタリングの審査で重視されるのは、利用者ではなく売掛先の信用力です。そのため、以下のような状況でも利用できる可能性があります。

  • 赤字決算
  • 税金・社会保険の滞納がある
  • 銀行融資を断られた
  • 開業して間もない

融資の審査に通らない企業にとって、ファクタリングは重要な資金調達手段です。審査に不安がある方は「審査が甘いファクタリング会社」も参考にしてください。

4. 借入ではないため負債にならない

ファクタリングは売掛債権の「売却(譲渡)」であり、借入ではありません。そのため、貸借対照表上の負債が増えません

銀行融資やビジネスローンと違い、財務状況を悪化させずに資金調達できる点は、将来の融資審査にも好影響です。

5. 売掛先の倒産リスクを移転できる

ファクタリングは原則として**ノンリコース(償還請求権なし)**です。つまり、売掛先が倒産して代金が回収できなくなっても、その損失はファクタリング会社が負います。利用者が返金する必要はありません。

売掛先の経営状態に不安がある場合、ファクタリングはリスクヘッジとしても機能します。

2社間ファクタリングのデメリット・注意点は?

メリットが多い一方で、デメリットや注意点も把握しておく必要があります。

1. 手数料が3社間より高い

前述のとおり、2社間の手数料相場は8〜18%で、3社間(2〜9%)より高めです。売掛金500万円の場合、手数料15%なら75万円、3社間の5%なら25万円と、50万円の差が出ます。

手数料を最優先にするなら3社間を検討すべきですが、売掛先への通知が必要になるトレードオフがあります。

2. 債権譲渡登記が必要な場合がある

2社間ファクタリングでは、ファクタリング会社がリスク軽減のために債権譲渡登記を求めるケースがあります。登記には費用(数万円)がかかり、登記情報は法人であれば誰でも閲覧可能です。

ただし、オンライン完結型の会社では登記不要の場合も多いです。登記の有無は事前に確認しましょう。

3. 売掛金の回収義務がある

2社間ファクタリングでは、売掛先からの代金回収は利用者が行います。回収した金額をファクタリング会社に支払う義務があるため、入金があったら速やかに送金する必要があります。

この点は3社間と異なります。3社間では売掛先がファクタリング会社に直接支払うため、利用者に回収義務はありません。

4. 悪質業者が存在する

ファクタリング業界は貸金業のような登録制度がなく、参入障壁が低いため、一部に悪質な業者が存在します。以下のような特徴がある会社には注意してください。

  • 手数料が異常に高い(30%以上)
  • 契約書がない、または内容が曖昧
  • 「償還請求権あり」の契約(実質的に貸付に該当する可能性)
  • 担保や保証人を要求される

金融庁はファクタリングを装った実質的な貸付について注意喚起を行っています。契約内容をよく確認し、不明な点があれば契約しないようにしましょう。

2社間ファクタリングは合法?法的根拠を解説

2社間ファクタリングは合法的な取引です。その根拠は以下のとおりです。

民法上の位置づけ

ファクタリングは民法上の債権譲渡民法第466条)に該当します。2020年4月施行の改正民法では、以下の重要な変更がありました。

  • 譲渡制限特約があっても債権譲渡は有効(改正民法第466条第2項)
  • 債務者(売掛先)は、譲渡制限特約を理由に支払いを拒むことはできない

この改正により、「契約で債権譲渡を禁止している」という理由でファクタリングが利用できないケースが減り、2社間ファクタリングの利用しやすさが向上しました。経済産業省も改正民法のリーフレットで債権譲渡の活用を推奨しています。

貸金業法との関係

正規のファクタリングは売掛債権の「売買」であり、「貸付」ではないため、貸金業法の規制対象外です。

ただし、金融庁は「ファクタリングを装った実質的な貸付」について監視を強めています。具体的には、償還請求権ありの契約や、手数料ではなく「利息」を取る形態は、貸金業に該当する可能性があります。

2026年の法改正でファクタリング需要はさらに拡大

2社間ファクタリングの需要を押し上げる制度変更が相次いでいます。

これまで手形で受け取っていた売掛金が請求書払いに移行することで、ファクタリングで資金化できる債権が増加します。特に2社間ファクタリングは、取引先に知られず素早く資金化できるため、手形廃止後の資金繰り手段として注目されています。

2社間ファクタリングはどんな場合に向いている?

以下のようなケースでは、2社間ファクタリングが有力な選択肢になります。

  • 売掛先にファクタリング利用を知られたくない:取引関係への影響を避けたい場合
  • 急いで資金が必要:銀行融資を待てない、数日以内に支払いが迫っている場合
  • 銀行融資の審査に通らない:赤字決算、債務超過、税金滞納などの状況
  • 売掛先の倒産リスクをヘッジしたい:取引先の経営状態が不安な場合
  • 負債を増やしたくない:借入比率を上げずに資金調達したい場合

逆に、以下の場合は3社間ファクタリングのほうが適しています。

  • 手数料を最小限に抑えたい
  • 売掛先にファクタリング利用を知られても問題ない
  • 資金調達を急いでいない(数日の余裕がある)

2社間ファクタリングにおすすめの会社

2社間ファクタリングに対応しているおすすめの会社を、手数料率の低い順に紹介します。各社の情報は公式サイトにもとづいています。

QuQuMo — 手数料1%〜

QuQuMo は、2社間ファクタリングでありながら**手数料1%〜**と業界最低水準を誇ります。

  • 手数料:1%〜
  • 入金スピード:最短2時間
  • 対象:法人・個人事業主
  • 特徴:クラウドサイン契約で完全オンライン完結、金額制限なし

2社間で手数料1%〜は業界最低水準です。「手数料をとにかく安くしたいが、売掛先には知られたくない」という方に最適な選択肢です。審査通過率98%と公表されており、初めてのファクタリングでも安心して申し込めます。

CoolPay — 手数料2%〜・最短60分入金

CoolPay は、手数料2%〜で最短60分の入金スピードが魅力です。

  • 手数料:2%〜
  • 入金スピード:最短60分
  • 対象:法人・個人事業主
  • 最低利用額:20万円
  • 特徴:全国対応のオンライン完結型

QuQuMoとの違いは入金スピードです。QuQuMoが最短2時間なのに対し、CoolPayは最短60分。「今日中にどうしても入金してほしい」という緊急度が高い場面ではCoolPayに分があります。一方、最低利用額が20万円のため、少額の売掛金には向きません。

オッティ — 最大5,000万円の高額買取

オッティ は、最大5,000万円の高額買取に対応する2社間ファクタリング会社です。

  • 手数料:5%〜
  • 入金スピード:最短即日
  • 対象:法人・個人事業主
  • 買取上限:5,000万円
  • 特徴:秘密厳守の2社間ファクタリング

他のオンライン完結型サービスは数百万円が上限のケースが多い中、オッティは5,000万円まで対応。建設業や製造業など、1件あたりの売掛金が大きい業種の法人に選ばれています。手数料5%〜はやや高めですが、高額案件では交渉次第で引き下げられる可能性があります。

ペイトナー — 一律10%の明朗会計

ペイトナー は、手数料**一律10%**でスマホ完結のサービスです。

  • 手数料:一律10%
  • 入金スピード:最短数時間
  • 対象:フリーランス・個人事業主
  • 最低利用額:1万円
  • 特徴:スマホ完結で面談・電話不要、1万円から申請可能

他社が「1%〜」と下限だけ表示する中、ペイトナーは一律10%です。見積りを取るまで手数料がわからないストレスがなく、資金計画を正確に立てられます。1万円から利用できるため、フリーランスの小口案件にも対応。個人事業主で即日資金調達したい方は「個人事業主向け即日ファクタリング」もご覧ください。

ラボル — 24時間365日即時振込

ラボル は、24時間365日の即時振込に対応しています。

  • 手数料:一律10%
  • 入金スピード:最短30分
  • 対象:フリーランス・個人事業主
  • 最低利用額:1万円
  • 特徴:深夜・休日も即時振込、1万円から利用可能

他のファクタリング会社は平日の営業時間内しか入金できませんが、ラボルは土日祝日・深夜でも振込が可能です。「金曜夜に急な支払いが発覚した」といった緊急事態に対応できる唯一のサービスです。手数料はペイトナーと同じ一律10%ですが、入金スピード(最短30分)と24時間対応で差別化されています。

おすすめ会社の比較表

会社名手数料入金スピード個人事業主特徴
QuQuMo 1%〜最短2時間対応手数料最安水準
CoolPay 2%〜最短60分対応入金スピード重視
オッティ 5%〜最短即日対応高額買取対応
ペイトナー 一律10%最短数時間対応明朗会計・少額OK
ラボル 一律10%最短30分対応24時間365日対応

よくある質問(FAQ)

2社間ファクタリングは違法ですか?

いいえ、合法です。2社間ファクタリングは民法上の債権譲渡(民法第466条)に該当する適法な取引です。2020年の民法改正で譲渡制限特約があっても債権譲渡は有効とされ、法的な裏付けがさらに明確になりました。ただし、ファクタリングを装った違法な貸付業者には注意が必要です。

2社間ファクタリングの手数料相場はいくらですか?

2社間ファクタリングの手数料相場は**8〜18%**です。一方、3社間ファクタリングは2〜9%と、売掛先が関与することでリスクが下がる分だけ安くなります。ただし、QuQuMoのように2社間でも手数料1%〜を実現している会社もあるため、会社選びで大きく変わります。

売掛先に知られることはありませんか?

2社間ファクタリングでは、原則として売掛先に通知されません。ファクタリング会社が売掛先に連絡することはなく、売掛金の回収も利用者が行います。ただし、債権譲渡登記を行った場合、登記情報は法人であれば閲覧可能である点は留意してください。

個人事業主でも2社間ファクタリングは利用できますか?

はい、利用できます。ペイトナーやラボルは個人事業主・フリーランスを主な対象としており、1万円の少額から申込み可能です。QuQuMoやCoolPayも個人事業主に対応しています。

2社間と3社間、どちらを選ぶべきですか?

売掛先に知られたくない場合や急ぎの資金調達には2社間が適しています。手数料を最小限に抑えたい場合や売掛先への通知が問題ない場合は3社間が有利です。コストとスピード、秘密保持のバランスで判断してください。

まとめ

2社間ファクタリングは、売掛先に知られずに最短即日で資金調達できる方法です。手数料相場は8〜18%と3社間より高めですが、秘密保持やスピードを重視する場合には最適な選択肢です。

手数料を抑えたいなら、手数料1%〜の QuQuMo がおすすめです。スピード重視なら最短60分の CoolPay 、明朗会計を求めるなら一律10%の ペイトナー ラボル が安心です。

まずは無料見積りで各社の手数料率を比較し、自社の状況に合った会社を選びましょう。

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